映画「わたしを離さないで」
ご訪問ありがとうございます。
カズオ・イシグロさんがノーベル文学賞の受賞式に出席しましたね。
少し前に観た日本のドラマ版「わたしを離さないで」が良かったので
映画版もと思い、TSUTAYAに度々通いましたが
ずっとレンタル中でやっとの事で鑑賞できました。
2010年公開、原作者のカズオ・イシグロさんもプロデューサーとして
製作に関わっています。
ご覧になっていない方はこちらの予告を見てね。
映画の方は、淡々とドライな感じで終わりまで進んでいきます。
若い俳優さん達の抑えた演技、日本映画のようで◎。
自分がもし「臓器移植提供を目的として生まれてきたクローン」と告げられて
それを本当に受け入れられるのか?
「提供」が始まったら大体3回目で死を迎える。
「提供」の前に介護人として提供者の身の回りの世話などを
する。
何か職についたり仕事をすることは出来ない。
本当にこれらが現実だったら、と
抑揚がなくドラマチックに展開しないことで観客が何かを考えさせられる。
ドラマ版を観てから時々考えていたのですが、
自分の思いのままに生きられて人生満足している人ってどれだけいるのかなと。
お若い方は、この映画を観たらまた違った見方になると思います。
やりたいことをしてきたとしても必ず失敗や挫折、
後悔はつきまとうし、過去の自分に嫌気がさして前に進めない時もある。
人生も後半に差し掛かっている身としては、
そう長くない限られた人生をどう決着をつけていくのかってとても重要です。
このままでは終われないと若い頃のような野心ではなく
人としてどうありたいのか、子供達にどんなメッセージを残して
いきたいのかなど内面的なものを求めていくことになりそうです。
それはまた別の投稿で。
主演の3人、キーナ・ナイトレイはきれいめな役の印象とはまた違った演技が光りましたし、キャリー・マリガン、アンドリュー・ガーフィールドは初めて観ましたが、自然体で日本映画を観ているような気持ちになりました。
上映時間104分、中だるみもほとんどなかったです。
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